ブランビーズ大敗するも

今シーズンのスーパーラグビーの行方を占う上で、注目の一戦。
ブランビーズ対チーフスだが、チーフス圧勝。
ただ、勝敗は別にして、どちらのチームの収穫が多かったかというと、ブランビーズではないか。
チーフスは手の内を見せすぎた感が強いが、ブランビーズは勝てないとさとると、圧倒的に支配していたフロントローを総入れ替えた。そして、あえて傷の浅い負けを選んだようにみえた。
ブランビーズは、チーフス相手になにをすれば負けるのか、具体的にはアンストラクチャーを作ってしまうと、負けるということをこのゲームから、学んだ。
逆に言うと、アンストラクチャーをわざと作り、それを封じ込んでしまえば負けないだろうと学習したはず。
ただ、プレーオフでそんなリスクを犯すか見物であり、実際はアンストラクチャーを作らない戦い方をするのだろう。
翻って、チーフス。
今日のチーフスは、わざと相手スクラムハーフをフリーにし、ブランビーズのバックス攻撃に備えた。
チーフス自慢のバックロー陣がスクラムハーフに全くプレッシャーをかけていないのが不思議なほどで、ブランビーズのヘットコーチのラーカムはおそらく前半でその意図を見破ったに違いない。だからこそ、後半の最初、自陣深くからセンタークラッシュ、そして、スクラムをとるという戦法を封じたようにみえる。
ゲームもおもしろかったが、ヘッドコーチの思惑の頭脳戦が面白かった。

穿ちすぎでっせといわれればそうだが、この戦いは、ワラビーズオールブラックスというのも見据えているということを忘れてはいけない。