エディージョーンズの提言

ジャパンに関するものについては、概ね賛成。というか、そうするしかないのは、そこそこの経験者なら誰でもわかる。
また、早稲田、慶応、明治が影響力を持ちすぎて、日本のラグビーが発展しない的な発言には良くも悪くも笑ってしまった。
協会との軋轢はもう有名で、エディージョーンズが辞めたのは協会のせいだと一方的に協会は悪者にされているが、エディージョーンズに欠けている視点は、選手のセカンドキャリアをどうするかということ。ラグビーが出来るのはせいぜい35歳まで。その後を考えないと、日本代表が一時的に強くなっても、波が引くように衰退していくのは明らか。
強くなれば、日本にラグビー文化が出来ると思っているのかもしれないが、あるものが文化として根付くまでには、この排他的な日本では諸外国の倍の時間を要する。
その点で、エディージョーンズは勉強不足だといわざるを得ない。
現実に、ラグビー属地主義という考え方がすべての日本人に受け入れられた訳ではなく、たまたまワールドカップで活躍し、しかも日本人が一番好む敗退の仕方をしたから、だれもがジャパンに、いわゆる外国人が多いことをいわなくなっているだけで、一時的なものだ。

また、帝京については、7連覇しているけれど日本代表で活躍している選手が少ないからダメだとバッサリ切り捨てた。 
でも、結構抜擢してたよね。
明らかに技量が劣るのに。たしかにコーチには二種類いて、底上げが得意なコーチと、そこから先をコーチングするのがうまいコーチに大別されるというのは、間違いのないところだが、帝京出身の選手が日本代表で活躍できないのは、岩出監督とエディージョーンズどちらが悪いのだろう。
選手個人の問題と思う一方、岩出監督が引き上げた選手の力を上積みできなかったエディージョーンズのせいだとも思う。
堀江は帝京出身だ。
今回アジアで戦うジャパンと、そのバックアップメンバーには帝京出身または在学中という選手が多く、驚くような選手選考もされている。
大学生のトップ20人を
別に囲って将来の日本代表として育成すればいい、日本における大学ラグビーのシステムを変える必要はないと、力説していたが、そのトップ20人が大学生になれたのは、ラグビーで我が校の名前を世に知らしめて欲しいからで、学力のみでその属する大学には入れまい。
サッカーのように大学生が、トップリーガーでもあるというわけにはいかない。
大学サッカーと大学ラグビーでは、日本における人気度が違いすぎて、お話にならない。
それこそ、高校日本代表はまずトップリーガーとしてチームと契約し、そのチームから大学に派遣というふうに根本的に変えないとエディージョーンズの希望は叶えられない。
その場合に、先に挙げた3つの大学がトップリーガーであることだけで、学力不問で、受け入れてくれるかどうか。
また、もっとも大切なのは、選手個人の生き方であろう。
ラグビーを辞めたときにどう生計を立てていくか、今や年末の恒例となった戦力外通告を受けた男たちという番組にプロ野球の厳しさをみるが、あまりに性急に事を運ぶと、ラグビーは日本では成り立たなくなる。

また、サンウルブズリクルートに失敗したのはあんたのせいなのに、この人は他罰的で、自分の非を認めない。
外国人なので仕方がないといえばそれで終わりなのだが。
サンウルブズが魅力あるものになることと、サンウルブズをジャパンの強化につなげるのは二律背反で、今はまだ無理。
出来るとすれば、ジャパンになる資格がある外国人を連れてきて、彼らをサンウルブズに入れて強化という道しかない。
2、8、9、10、15というセンターラインを日本人でというのは、理想。リーチや松島がサンウルブズに入らなかったのはなぜなのか、あなたの責任では。
ちなみにリーチはそもそも外国人だし、松島もその強みとするところは外国人の血が入っているからだ。
エディージョーンズだって、外国人と日本人はそもそも体の強さがちがうとみとめていながら、無茶を言う。
日本人的な感覚でいえば、エディーがサンウルブズについてコメントすることは許されないこと。
ワールドカップ直前の合宿中に、サンウルブズについて動いていた廣瀬に朝一番で、あなたのせいでチームはバラバラですなんていうメールを送りつけたことが日本で報道されていることを知らないのだろう。
あなたが日本ラグビーに投げたのはラグビーボールではなく、ブーメランなのだ。
今は、空前のラグビーブームを作った立役者的な扱いだが、長い目で見たときに、エディージョーンズ?日本のラグビーを創世期の一部特権階級のスポーツに戻した人だよねという評価を受けかねない。