エディージョーンズは、サンウルブズについて、なにも語るべきではない

サンウルブズの現状について、エディージョーンズが、試合に善戦したと喜んでいる、ひどい状態だ
昔の日本に戻ったようだ、とトゥイッケナムで述べたという。
これぞ勝てば官軍の、たかだか勝って当たり前のシックスネーションズでの全勝優勝いわゆるグランドスラムを達成したことの記者会見の際におそらくサンウルブズをどう思うかときかれて、こたえたことなのだろう。
わさわざ自分から、話を切りだしたとは思いたくない。
ハッキリ申し上げて、サンウルブズはあんたの負の遺産だよ。 
日本人的な考え方でいうと、役員会で、あいつに任せようという決定事項がなされ、あいつを外部招聘し、あいつの好きなようにやらせたのだが、あいつの上に対する金銭的な要求、これは経費を含めて、が厳しくなってきた。
そして、結果がではじめてからは、その会社の役員構成にまで口を出してきた。
その会社は、由緒ある家柄のものでなければ役員になれない、いわば同族会社。
しかし、むかしはその家柄が効力を発揮していたが、現在外国人の助けを得てものを売りまくる社員たちが出始め、その外国人をそこそこの地位まで出世させる一族が出始めた。元々この会社は現場で四年に一度必ず起こる急場を外国人でしのいできた歴史もあるくせに、役員の保身のためなら、最後の最後で外国人を切るという会社でもあった。
あいつは、将来の会社の構成にまで口を出しくるし、潤沢にあった内部留保を使い切り、単年度決算では赤字を出し始めた。
そこで、役員たちはあいつのいうことを考えるふりをしながら、なにもしないというとても日本的な先送りということを始めた。
しかし皮肉にも、あいつに任せたプロジェクトは、その潤沢な資金ゆえに、結果を出し始めていた。
ところが、あいつも今回のプロジェクトのやまは2015年と2019年にあり、自分の提案が通らないなら2019年は失敗することが見えていた。さらに2015だって、かけ声は勇ましいが、ベストエイトなんていう結果は得られないことも知っていた。
もともと、あいつは外国人だ。
要求を聞かない役員たちに、結果が出始めて世論を味方に付けたあいつは、辞任をちらつかせながらも、しっかり自らの転職先も探していた。
あいつは、その世界では有名であり、正直引く手あまただ。
それをちらつかせて交渉したが、役員たちはまさかあいつがそこまでしたたかだとは思わず、先送りを続けていた。
業を煮やしたあいつは、2015年のイベント直前で、このイベントが終われば辞任することを全世界に発表し、同時に次の転職先も発表した。
残された会社は、潤沢な資金のおかげで育った若手有望社員の危機感で何とかイベントを乗り切った。当初の目標だった、世界でベストエイトに入るという目標を果たせなかったものの、過去のイベントでは世界的にも例のない実績を残したものの、ベストエイトに及ばなかったという、もっとも日本人が好む負け方をした。
さて、あいつだが、このイベントの開催国がまさかのベストエイト進出ならずで、それを監督のせいだという世論に押され、監督が辞任してしまった。なんと、その後釜にすっぽりと納まってしまった。発表した転職先には、わずか一週間しかいなかったが、その世界の創業者メーカーの社長というイスは捨てがたく、それに比べて余りにも小さすぎる会社の雇われ社長なんかやってられないということで、創業者メーカーの雇われ社長の座に。

元々、この創業者メーカーも良い技術を持っており、たった一試合をお馬鹿な采配で落としただけなので、力は日本なんかよりも遙かに上だ。
そこで、あいつはまた、結果を残した。
奇をてらわずに、ふつうにやれば至極当然の結果なのだが、世界的イベントでの失敗にあまりにも失意の人々が多く、あいつが残した結果を過大に評価しすぎているように思う。
さて、その自分をほめそやしてくれる記者会見で、日本の会社のことを聞かれて、思わず本音がでたのだろう。
俺のいうことを聴いとけば、今頃こんなことにはなってないと。
ただ、あいつの功績の中で、新しい分野に参入したことだけは認めざるを得ない。
そして、その新規分野で苦しむ日本の会社をどう思うかと聴かれて、昔に戻ったからダメだと切り捨てたのである。
仮にあいつがやったところで、日本人のためになったかというと怪しい。
元々、あいつは、新規プロジェクトを任されたときにも、このグループは外国人が多いが、2015のイベントにはその外国人の数を半分に減らすといいながらも結果的には同数の外国人を使った。
外国人を使うなとはいわないが、男が一度公式に発言したのであれば、それは守ってほしい。
それが日本人というもの。この発言は、プロジェクトに当たっては、割と大きな位置を占めることから、もしも日本人が、このあいつの立場であれば、それだけで辞任したかもしれない。
あいつが日本の会社を辞めると発表したときの捨てぜりふはこうだった。 私はプロだ、次のことを考えるのは当たり前だろうと。
これは、船頭は沈みゆく船と運命をともにすべきと考えている日本人には衝撃的で、一部には敵前逃亡、裏切りととらえられたのだが、イベントであいつが作ったチームが歴史的にも珍しいジャイアントキリングを成し遂げてしまう。
ある意味、チームにとっては、あいつとやらなくても俺たちだけで出来るんだという証明をしたはずが、すべてをあいつに持って行かれてしまう皮肉。
あいつは、いま幸せの絶頂にあり、ライオンズの監督も望めばかなえられんというところまで来ている。
おそらく、あいつはプロなので、次の職も念頭に入れて動いている。
それ故のサンウルブズに対する批判。
ジャパンのヘッドコーチの職など、アイツにとっては、保険でしかない。それもローリスク、ハイリターンなこれ以上ない保険。
プロには二種類あるとおもう。
ひとつは、あいつのようなプロ。もうひとつは、沈みゆくのがわかりながらも船頭であるが故に最後までをともにするというプロ。
後者は日本でのみプロとして認められるが、世界的にはただのバカかもしれない。
どちらのプロにも犯してはならないルールがあろう。
それは、辞めたところについてのコメントはしないというものだと私は考えている。 
もしも、私があいつの立場なら、私のわがままで彼らに迷惑をかけ、大変申し訳なく思っている。私が彼らにコメントできるのはそれだけにとどめるだろう。
二通りのプロ、あなたはどちらをとりますか?