フランス対オールブラックス

オールブラックスの課題はフランスの誇る両ウイングに仕事をさせないことだったろう。
その課題はほぼクリアできたのではないか。
点差こそ詰まったものの、オールブラックスはもう1試合できるぐらいの余力を残していた。
フランスが唯一見出した光明はマシュノーに代わって入った若いハーフだろう。サランという名前だったと思うが、彼がチームを引っ張る時代が来ないと、本当にティア2に落ちてしまう。

ラグビーで急速に力をつけている国は選手を国外に出さない国が多い。
ラグビーにおける保護主義」とでもいうべきか。
典型がNZ。その次がアルゼンチン。
逆に選手を輸出してダメになっているのが、南アとオーストラリア。
フランスは、近年保護主義にしないと勝てない、代表が弱くなったのは選手を輸入するからだと言われて久しい。
オーストラリアはユニオンラグビーが国内人気三番目のスポーツであることを考えると、選手の国外流出は避けられないだろうが、ラグビーイコール国力という南アがどういう動きを見せるのか目が離せない。
そしてジャパンはというと、属地主義というラグビーの恩恵とトップリーグの特別選手枠をうまく使って、代表チームの半数がいわゆる外国人というのが避けられないだろう。
願わくば、リーチやホラニのような外国で生まれたが、ラグビーを本格的にやったのは日本でという選手が多数出てくることを。