サントリー対ヤマハ どう考えてもMOMはヤマハの堀江やろ

MOMに選ばれたコーセーも悪くはなかったが、
ゲームに大きな影響を与えていたのは、ヤマハのキャプテンでナンバー8の堀江。
前半からガツンガツン当たりまくって、サントリーのFWはあと少しで心がおれそうなところまで追い込んだ。
サントリーではBKの村田と江見がヤマハのフィジカルにかろうじて対抗できていたが、
堀江のトライで、吹っ飛ばされたのが江見。
これが象徴的なプレーで、
このゲームは完全に堀江のゲームになった。

ヤマハの敗因は、五郎丸の凡ミス。
逆転した直後のキックミスは痛恨。
100キャップで笑みを見せている場合ではない。
難しい風の中で難しいゴールキックを見せていたのに、それを帳消しにするキックミス。

今日はサントリーに軍配が上がったが、日本選手権でもう一度当たると、
ヤマハがフィジカル勝負に持ち込んで徹底すれば、ヤマハが勝つだろう。

清宮にしてみれば、フィジカルを鍛えるいい口実ができたと思うし、
次に当たれば勝てると踏めたと思うので、
実質的にはヤマハの勝利だろう。

サントリーのFWでいえば、ヤマハに唯一対抗できていたのが、
ジョーウィラー。
これがNZ人ロックの特徴。
懐が深いというか、打たれ強いというか。
今のオールブラックスでも、ホワイトロックなどは瞬間瞬間で当たり負けすることが多いが、
トータルで見ると相手のロックよりもワークレイトが高い。
先日なくられたコリンミーズのプレーは見たことがないので知らないが、
NZのロックは案外見た目ひ弱という選手が多い。
オーストラリアもそのタイプで、サモアのロックなどと比べると力強さに欠けるが
よく働く。
南アは、ちょっと違うけれども、マットフィールドを境にNZ型に移行しつつある。

昨日のパナソニックサントリーを比較すると、現状ではパナのほうが上。
パナは、昨日前半苦戦したが、全員が後半の最初を勝負どころとみて、
そこに集中し、トライをとってゲームを決めた。
サントリーは後半、数的優位を生かせず、ゲームを決めきれなかった。
解説の後藤が大好きな「ラグビー偏差値」でいうと、パナが断トツ。
サントリーも高いが、パナには遠く及ばない。
原因は、両ウィングに差がありすぎること。
福岡が大きく成長したことが大きい。
ヤマハは、この二つのチームに大きく差を開けられている。
今日のゲームでも前半の終わり間際に敵ゴール前に攻め込んだが、
あの場面、弥冨は反則を欲しいというプレーを選択していたが、
ほかのメンバーがそれをわかっていなかった。
ブザーと同時に大田尾がドロップゴールをけるものと信じていたが、
そういう位置でポイントを作らず下手にトライを狙って、
挙句にある意味の決勝トライを奪われる始末。
そういう意味でも、がちがちのあたり合いで「堀江のゲーム」にしたヤマハだったが、
キックのバウンドなどにも恵まれず、勝負に勝って試合に負けた感が強い。

いずれ、日本選手権当たれば、もっとがちがちのあたり合いをして、
ラインディフェンスももっと前に出てくるだろう。