南ア歴史的大敗も・・・

南アがオールブラックスに完封され、さらに最多得失点差を付けられる0-57という大敗。
この結果に世界中は驚くに違いない。
オールブラックス関係者を含め、こんな結果を予想した人は一人もいないはず。
これは結果であり、正直ここまでの差はない。
ゲームの入りでは接点で押し込まれているのはオールブラックスのほうだった。
ではなぜこの結果が生じたのかというと、
エルトンヤンティースが比較的(このレベルではだが)簡単なPGを外して先制できなかったことがすべて。
ゲーム開始前に、実況の住田アナ、解説岩淵両者が図らずも言っていたように、
南アはヤンティースの出来に左右されすぎたということ。
あのPG失敗を南ア全員が引きずりすぎてしまい、その後あっという間に攻守の切り替えから
2トライうばわれ0-15。
ここで、ゴールの間に、円陣を組んだ南アだったが、エツベスがキャプテンでは言葉で情勢を変えることができなかったのだろう。
エツベスは将棋でいうところの王将ではない。
飛車角というところ。
ひとりでガンガン行くが…チームを引っ張るほどの選手ではないし、選手間でエツベスがキャプテンであることに
納得している選手がどれだけいるか聞いてみたい。
0-57というと、南アが途中から戦意喪失したと思われるかもしれない、あるいはシンビンで一時13人になったとか。
事実はそうではない。
南アは最後まで戦意を喪失しなかった。
だから南アは落胆する必要はない。
シヤ・コリシあたりはかなりショックだろう。
岩淵がゲーム終了時に語ったように、ここまでコリシの名前を出すことがなかったのだから。
私ももっとコリシはやるだろうと予想はしていたし、勝てないまでも善戦するのはコリシがいてこそと思っていたから。

ただ、わたしは南アにとってこんなチャンスはないと思う。
勝っていればできない、大幅なメンバー変更が可能になったからだ。
とくに、8・9・10という中心を変えればいい。
また、キャプテンも、エツベスではなく、思い切ってデュプレアにしてはどうか。
スキンスタッドを23歳でキャプテンにしたことが、8年後にワールドカップ優勝にむすびついたのだから。
南アはきょうで復活の第一段階を終えたと区切りをつけ、
これからは2年後のワールドカップに向けてのチームづくりをすべき。
それには今日ほどのゲームはないだろう。
言い古された言葉だが、あのゲームがあったから今日があると2年後にに言えるように。