この大勝でJJ批判は止むか?

サンウルブズが大勝した。
これはほぼ予想通りなので、ここで負けることがあれば、JJ辞任は避けられない流れになりそうだと感じていただけにある意味ホッとしている。
勝因は、①選手のレベルが上がったことが第一。
②レッズが弱すぎるということ。
直接的にこのプレーがなければというのをあげると、49分のサウマキのプレー。
ラインディフェンスで飛び出し、なぜかタックルを外されたのだが、その後懸命に追いかけ、後ろからのタックルで相手のノックオンを誘った、あの必死のプレー。
あのタックルがなければ、今日のゲームも落としただろう。
ミスを必死でカバーする姿勢が味方を鼓舞し、観衆を惹きつける。
今はフランスに行ったフェキトアがそういうプレーをする代表選手。

①については、いわゆる外国人選手の増加により、SRレベルの選手が増加したことも大きいが、私としては、「松島外し」が首脳陣批判だけをしていても仕方がないと日本人選手が団結した結果だと思う。
松島を外した後、明らかにチームは生まれ変わった。
流の勝利インタビューでも、「首脳陣を信じて・・・・」というコメントがあったし、サンウルブズはいま非常にいい流れにあった。
しかし、来週からは日本代表スコッドに選ばれていない選手がサンウルブズとして試合に出るとのこと。
これは正直愚行だと思う。
6月のメインターゲットはイタリア。
選手に多少の疲れがあっても、勝てる相手。
ならば、サンウルブズとしての結果(勝利)にこだわりながら、ジャパンの精度をあげるほうがいいと思う。
②についてはみてのとおり。
一番目についたのは、ハーフの下手さ。
特に後半でたハーフは流以上にボール出しのテンポが同じで、かつ自分で仕掛けないから、攻撃が全く怖くない。
ブラッドソーンがコーチになり、クーパーの首を切った段階でレッズの今年は終わったと思ったが、予想通り。
協会(ワラビーズ)とSRの乖離という面で言えば、日本以上かもしれない。
ブラッドソーンはクーパーの自分勝手さがチームに悪影響しか与えないと思ったのだろうが、サニックスに来た自分自身はどうだったか。
私は花園で数試合みたが、チームに好影響を与えているようには見えなかった。
手を抜いて、本気を出すのはラフなプレーだけに見えた。
逆に、その頃クーパーは自分勝手ではなく、一人でワラビーズを支えていた。
攻撃ではスタンドに入り、ディフェンスではFBの位置に入りよくタックルしていた。
オーストラリアが強い時は、「ハーフ団」がいい。
ニックファージョーンズとマイケルライナー、グレーガンとラーカム、ゲニアとクーパー。
ゲニアは復活して、現在レベルズで自分の偉大さを証明しているが、ワラビーズとしてみると、正直、フォーリーとはあまり合わない。
ゲニア・クーパー・ビール・フォラウ・オコナーのセンスが飛び抜けていて、フォーリーにそこまでのセンスがない。前回W杯では、この5人のうち、クーパーとオコナーが消えてしまい、ビールも控えが多かった。そこでみたのは、自分のセンスについてこれないとりわけセンター陣に対するゲニアのいらだつ姿だった。
私はクーパーを復活させる事ができるのはキングカーロスことカーロススペンサーしかいないと思う。
スペンサーは来期ハリケーンズのコーチに就任する。
来季はW杯の年で、オールブラックスの選手を休ませるように、協会からお達しが出る。
そこで、クーパーがハリケーンズに入り、バレット休養時にSOとして出て欲しい。
クーパーはもともとNZ高校代表だから、NZのチームに入ると大ブーイングを浴びるだろうが、
それを力にするのがクーパー。


さて、本題に戻るが、JJ批判は止むのかということだが、
答えはNOだ。
この程度の相手なら勝って当然、勝利の原動力は現在ジャパンの資格を有しない選手たちだった、
今回は戦略がハマったが、スコットランドアイルランドにははまらないだろうなど手を替え品を替え批判は続くだろう。
その批判を払拭するには、ジャパンがイタリアに大勝し、ジャパン不在のサンウルブズが、少しでも勝利という結果を上積みするしかない。

エディーは日本人の心情がわかると口にしながら、その実全く理解していなかった。
JJはどこからも雇い手がなくなったヘイデンパーカーの起用が当たり、勝利をもぎ取った。
浪花節的にはJJのほうが日本人的だ。
この勝利を機に、日本のラグビージャーナリズムが世界ベスト8に足るジャーナリズムになることを切に願う。

長文になったが、今週末の私の興味は明日のボクシング「リナレス対ロマチェンコ」が90%を占めている。