とろサーモン、おめでとう

とろサーモン、まさかの優勝おめでとう。
泣きました。
彼らの漫才は正直、ワンデイトーナメントには不向きと思っていたし、礼二が言っていたように
久保田のテンション次第。
久保田は奇才であり、それゆえ相方は相当苦労している。
なんども漫才をやめる、コンビ解散の危機があったのを深夜番組を見ている関西人は知っている。
渡辺正行の涙は、私には意外だったけれど、彼らの内実を知っていたのだろう。

和牛は決勝にあのネタを持ってきたのが失敗。
新ネタで臨んで欲しかった。

ミキは、賞レース用のネタで臨んだが、それが若さという武器を殺してしまったのが残念。
お兄ちゃんの力技が目立ち、ところどころ聞き取れなかったので、票が入らなかったのは当然。

かまいたちは、オリンピックの短距離ランナーのような漫才をしてしまった。
つまり、予選は通過さえすればよく、決勝に全力を出しきるという漫才。
いみじくもそれを小朝に見抜かれてしまったのが、誤算。
また、彼らはとろサーモンを全く警戒していなかった。
敗者復活でスーパーマラドーナが上がってくることを予想し、
最も警戒していた(後述のラヂオで発言)。
私は、山内の慢心だとおもうが、今日の彼のあまりのムーンフェイスは喉の薬の副作用だろう。
体調不十分だったと思われる。

上沼恵美子を激怒させたマヂカルなんとかは、
野田という方の外見が関西の中年以上の年代からは最も嫌われる外見なのに、
あの態度では、ブチ切れられても仕方ない。
上沼恵美子という人は若手を一度で切り捨てるようなことはしないから、
もう一度チャンスを与えるだろう。
その時の態度次第では、もう関西で見かけることはないだろう。

私は昼寝した後、ちょうど「俺たちかまいたち」という昨日やっていたラジオ番組を
ユーチューブで聴きながら仕事をしており、
その番組でMー1の採点に不満な態度を見せたらどうなるやろうということを
準決勝で敗退した見取り図と話しており、
それはさすがに今後のテレビの仕事は無くなるだろうと結論づけていた。
まさかそういう態度を、一番してはいけない人間がやるとは。
マヂカルなんとかのネタは、漫才ではなくコントだし、
ネタ自体が、〇〇と思わせては裏切るという
キングオブコントかまいたちが披露した1発目のネタの焼き直しとしか受け取れなかった。
しかもくどい。
歌のおにいさんのネタをやった彼らも、歌が多すぎる。
くどいねん。

さて、〇〇と思わせては裏切るというネタだが
無論、掴みも完成度もかまいたちの方が上。
あのネタは、「告白された、 時の練習してる」という濱家隆一の一言で
客を掴むどころか、世界観さえ客に植え付ける破壊力を持っているネタ。

かまいたちというのは、優等生風の山内(国立奈良教育大学卒)と
ちょっとやんちゃしていた濱家隆一(学力的には高くない公立高卒)
というイメージで捉えられがちであり、ネタも山内が全て書いている。
しかし、そのイメージは全く逆で、濱家隆一は驚くほど常識人で、
山内は真性のサイコパス(いい意味での)である。
かまいたちは和牛とは同期で、和牛自身も「俺たちかまいたち」に月一で出演しており、
彼らが切磋琢磨しているのはよくわかる。
だから、かまいたちとしては、和牛に負けるのは仕方ないし、応援もしたことだろう。

今日のM-1とろサーモンに漫才を続けろという神のお告げであり、
かまいたちと和牛にとっては、
まだ時期じゃないよというこれまた神のお告げ。

よく話題になる審査員だが、今年の審査員は正鵠を射た発言ばかりだった。
決勝の、大吉先生の採点基準「掴みが一番早かった」というのも我が意を得たりだったし、
小朝のかまいたちに対する発言も見事。
渡辺正行の「芸人が売れていくという・・・」発言と涙は関東関西の枠を超え
多くの共感を呼んだことだろう。

納得のいくオトナのM-1でした。

金髪豚野郎と嫁さんに罵られた審査員が、いいブログ書いてますね。